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2025.10.02
練功のこと

(1-2)左右開弓(2025/09/27)

9月27日(土)教室の振り返り

今回は参加者2名という少人数での教室でした。
本来であれば参加者の体調に合わせて指導内容を調整しますが、今回予定していた動作「(1-2)左右開弓」をそのまま行いました。
なぜなら、左右開弓は今のような季節の変わり目にとても適した動作だからです。

参加されたお二人は、ひとりが背中の張り、もうひとりが右足の使いにくさと重心の傾きのある人でした。
ただし夏から継続して参加されている方々だったので、前回・前々回に比べると体の状態はだいぶ改善していました。
そこで特別に調整する必要もなかったので、左右開弓を中心に教室を進めました。

私見ですが、季節の変わり目は夏の疲れが残りやすく、不眠などから肩甲骨の間が硬くなり、呼吸が浅くなって疲れが抜けにくい人が多く見られます。
左右開弓はその改善に効果的な動作だと考えています。

○今回の動作指導

今回取り組んだのは「(1-2)左右開弓(ヅウオヨウカイゴン)」
日本語にすると「左右に弓を引く」という意味です。

「左右開弓」の意味

・左=ひだり

・右=みぎ

・開=ひらく、広げる、展開する

・弓=弓矢の弓

「開弓」とは弓を引く姿を表し、胸を広げて呼吸を深め、肩甲骨まわりを柔らかくすることを目的としています。
弓を引くイメージから上半身を大きく広く使わせる意図

【準備姿勢】

・足は肩幅に開き、つま先を正面に向けて立つ

・両手は顔の前30㎝ほどの位置で虎口(手のひら)を正面に向け構える。

【動作順序】

・G1:手のひらを徐々に握って拳(空拳)をつくりながら、左右に腕を開く。
肘は肩より後ろに引いて行き肩関節より上を通り弧を描くように動かす。
顔と首は左へ動かし、視線は左手よりさらに遠くに。
肩甲骨を寄せながら体側に肘を下ろし、肩甲骨の間を圧するようにする。

・G2:力を抜いて準備姿勢に戻る

・G3:顔を右向きにしてG1と同じように動作を行う

・G4:力を抜いて準備姿勢に戻る

・G5~G8:G1~G4の動きを繰り返す

※G1~G8=音楽号令1~8

【動作のポイント・注意点】

・肩甲骨をしっかり引き寄せること。

・両肘の高さをそろえて動かす。

・前腕が地面に対して垂直になるように意識する。

・手首に余計な力を入れない(手首と前腕は一直線に)。

○動作中の感覚

・胸を大きく開き遠くを見たとき、うなじ、首、背中に「だるい・重い感覚(心地よい張り=酸脹感)」が出る。

・その感覚は両腕や胸の筋肉にも広がると同時に胸部が伸びやかに広がる感覚も生まれる。

【適応症】

・首・肩・背中・腰の重だるさ

・肩関節の障害(五十肩など)

・腕のしびれ

・胸苦しさ

・不眠

・イライラ感

【教室での取り組み】

1.「丸太推掌」と「モウバンゴン」で下半身を整える。

2.立位で左右開弓を行い、その後座って行い違いを比較→土台(足腰)の安定が大切であることを確認してもらう。

3.足指・足首回しをしてから左右開弓を行い左右開弓の変化を確認

4.背骨に他の人に指を置いてもらい左右開弓で肩甲骨を寄せる感覚を確認する。

5.ツボ「膏肓(こうこう/肩甲骨内側の中央当たり)」「心兪(しんゆ/その少し内側下方)」を押してから左右開弓を行い変化を体感する。
→胸苦しさ、不眠、イライラの改善に有効とされるツボ。
※ツボの位置は大体で、気持ち良いところなら大丈夫!嫌な感じがするときは無理に押さない!

○まとめ

左右開弓は、細かい形にとらわれると限りなく深堀できる動作ですが、大切なのは「気持ち良く胸が開けること」です。

頭で理屈を追うよりも、背中や胸が伸びやかに広がり、呼吸が楽になる感覚を目標にしてください。
ご自宅で練習するときも、まずは土台を安定させて「胸を開いて呼吸を深める気持ち良さ」を大切にして行ってみてください。




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