

10月11日(土)教室の振り返り
今回の教室は前回少人数だったということもあり(1-2)左右開弓の復習から入りました。
今のような季節の変わり目では大切な動作なのでポイントを確認してもらいました。
ポイントとして
・肩甲骨を寄せる
・肘は肩の上を通り、手のひらは肘より上で腕を動かす
・目線は手よりも遠くを見る
といったことを確認しました。
今回の動作(1-3)双手伸展は単純だからこそ大変難しい動作です。
どのような意識を持つことで気持ち良く腕が伸ばせるかを教室では体感して体に覚えさせて行きました。
○今回の動作指導
今回取り組んだのは「(1-3)双手伸展(シュアンショウシェンヂャン)」。
日本語にすると「両手を伸ばす」という意味です。
「双手伸展」の意味
・双=ふたつ、一対、両方
・手=手または手の動き・動作
「双手」=両手、左右の調和
・伸=伸ばす、延ばす、広げる、内側の開放
・展=ひろげる、展開する、のびのびする、外への広がり、展開
「伸展」=体と気を内から外へと広げる。
【準備姿勢】
・両足は肩幅に開き、つま先を正面に向けて立つ
・両手は拳を握り(空拳)肩の前に置く
・掌は正面に向ける
【動作順序】
G1:両手を徐々に広げながら虎口にしてゆっくり、まっすぐ腕を上に伸ばして行く。
このとき目は左手を見るようにして首を左に向ける(掌は前向きのまま)
G2:準備姿勢に戻る
G3~G4:G1~G2の動きを右手の方向を向いて行う
G5~G8:G1~G4を繰り返して行う
【動作のポイント・注意点】
・手をふつうに上げた状態よりも、さらに上に伸ばすことが重要
・手を上げたときに腹が前に突き出ない、体が前や横に傾かないようにする
・両腕を伸ばすとき開かないようにする(地面と垂直にあげる)
・手を上げたとき親指と人差し指つかないようにする
○動作中の感覚
・手を伸ばして上を向いたときに首、肩、腰に張り感(酸脹感)がある
・手を上に伸ばして行くときに足の裏に重さを感じる(今回の教室での取り組み)
【適応症】
・肩関節の硬直
・首、肩、腰のこりやだるさ
・肩関節の機能障害
【教室での取り組み】
1. 立位と座位で双手伸展を行い、パートナーに今の双手伸展の状態を見てもらう
2. 馬歩を上げ下ろし15秒ずつ掛けて行い、双手伸展を行い動きの感覚の違いを自分で感じ、パートナーに変化を見てもらう。
この取り組みは足の裏で上半身の動きを下半身で支えられているかを感じ取る感覚を覚えるために行いました。
3.パートナーに腕を引っ張ってもらいながら肩をまわし、そのあとに双手伸展を行い違い感じ、変化を見てもらう。
肩の力みが軽減したときの双手伸展を体感してもらい、自分の目的とする動作を認識してもらうために行いました。
4.(1-3)双手伸展を行い、そのあと(4-1)馬歩推掌を行い、また(1-3)双手伸展を行い違いを感じ、変化を見てもらいました。
この取り組みは上半身の動きを下半身で受け止めていることが分かりやすい動作である馬歩推掌をしてもらうことで双手伸展も同じだということを認識してもらうために行いました。
○まとめ
冒頭に述べたように(1-3)双手伸展は単純だからこそ難しい動作です。
本来は両手を精一杯上にあげて体を十分に伸ばし、これにより背骨が伸び、全身のリラクゼーション感が得られる動作です。
両手を精一杯上げるだけで簡単に終わらせてしまえば、それも間違えではありませんがリラクゼーション感は中々得られません。
より動作を大きく行うことで自分の動きのクセをあぶり出し、それを修正し体を整えることでリラクゼーション感が生まれると思います。
今回のように他(足の裏)に意識を向けながら、よりやり易い動作を見つけて行くことがセルフでできる体(クセ)の修正になります。
簡単な動作ほど自分を感じる良い機会です。
簡単に終わろうとせずにじっくりゆっくりと自分を感じるように行ってみて下さい。