11月8日(土)教室の振り返り
今回の教室では、全体的に肩に力が入りやすい人が多く見られました。
足腰が弱っているというより、肩に力が入る”クセ”が定着してしまっている印象でした。
朝晩と昼間の寒暖差が激しい今の時期、その影響も大きいのだと思います。
今年は特に過去に経験したことのないような厳しい寒暖差ですよね。
○今回の動作指導
今回の教室で取り組んだのは「(1-5)展翅飛翔(ヂャンチフェイシャン)」。
日本語にすると「翼を広げてはばたく」という意味です。
「展翅飛翔」の意味
・展=のばす、ひろげる、展開する、発展する
・翅=つばさ(羽)
※象徴→軽さ、自由、上昇(肩甲骨の開放)
・飛=とぶ、空へ舞い上がる、自由に動く
※象徴→陽の気が上昇、重さから離れる(肩、背中、腕を広げ気が流れる)
・翔=かける、舞う、滑らかに飛ぶ
※象徴→優雅な動き(動作の調和と安定)
【準備姿勢】
・両足を正面に向けて肩幅に開いて立つ
・両手は自然にたらす
【動作順序】
・G1:両手のひらを迎え合わせにして肘を曲げ、肘を後ろに引きながらまゆげの高さまで上げる。
手の甲は迎え合わせにして、あごの下に手首を垂らす。
左肘の動きを目で追い、最後は正面に向く。
・G2:正面を向いたまま両肘をおろす。
手は鼻の前でハの字になる。
手をお腹の前へとおろし準備姿勢に戻る。
・G3~G4:右肘の動きを追いながら、G1~G2と同じ動きする。
・G5~G8:G1~G4を繰り返す。
【動作のポイント・注意点】
・肩関節を後ろから前へまわすように動かし、肩のこわばりをほぐす。
・肘を引いたときに肩に余計な力が入れない。
・肘の動きに合わせて肩が上がったり、緊張しないようにする。
・肘を十分に大きく滑らかに回す意識を持つ。
【適応症】
・肩関節の硬直(五十肩など)
・腕の運動機能障害
・呼吸器の障害(”ぜんそく”など)
【教室での取り組み】
1.肩こり・固さのチェック(2人1組)
→今回は肩に力が入りやすい人が多かったため、変化を感じる感覚づくりのために行う。
2.立位と座位で(1-5)を比較して行う。
→座位で余裕をもって動作練習し、動作のポイントを正確に習得する。
3.肩甲骨に触れてもらいながら開閉と回旋を行い(1-5)の変化を確認する。
→肩甲骨を意識することで動作がどのように変わるかを体感するため。
4.足指・足首回しをして、その後パートナーに手のひらを擦ってもらい大きな作りを行い(1-5)の変化を確認する。
→手足(末端)へ意識が行くことで、中心の力みが取れることを実感するため。
5.大きなスワイショウのあとに(1-5)を実施する。
→一人でも末端への意識作りができることを知ってもらう。
○まとめ
私が学んだ気功では五段階の学びという学習法があり
1.形のマスター
2.呼吸のマスター
3.意識のコントロール
4.力を抜く
5.生活に活かす
という順序で学びます。
※どの練功のレベルにも「形」「呼吸」「意識」「力を抜く」「生活に活かす」という要素があり
五段階の学びは循環しながら深まって行く学びです。
学びに終わりがないのが練功の魅力でもあります。
今回の教室では特に「3.意識のコントロール」を中心に進めました。
意識の向け方ひとつで動きが大きく変わることを、皆さんと一緒に確認できましたね。
ただし、ここで言う”意識”はあくまで身体に関する意識です。
自分の中心と末端をいつでも認識しながら、意識をコントロールして身体を動かしてみてください。