

〇教室の振り返り
今回の教室で指導した(4-2)歇歩推掌は私が練功十八法36動作の中でも、もっとも複雑だと感じている動作の一つです。
何年練習していても、足の運びや身体の向きが分からなくなりやすい動作でもあります。
今回の教室ではいつも以上に動作を覚えてもらうことを意識して指導をしてみました。
【動作指導】
今回取り組んだ動作は
(4-2)歇歩推掌(シエブトウイザン)
日本語では「歇歩にして手のひらを押し出す」という意味になります。
「歇歩推掌」の意味
歇=休む、一息つく、休息する
歩=歩く、足の運び、脚の置き方
推=押す、前へ送る、突き出す
掌=手のひら
〇歇歩=身体を安定させながら休むような姿勢、足を交差させて腰を低く落とした構え
〇推掌=掌で押す、掌を前へ押し出す技法
・足→脚→腰→背中→肩→腕→掌と力が連続して伝わることを表している。
◎歇歩推掌
直訳すると「歇歩の姿勢で掌を押し出す」という意味になります。
馬歩推掌の左右対称の安定した動作に対して、歇歩推掌は“左右非対称でも軸を失わない”ことを学ぶ動作です。
【準備姿勢】
・両足は肩幅に開き、つま先を正面に向けて立つ。
・両手を空拳にして腰におく。
【動作の順序】
G1:右足のつま先を軸にして、つま先を内側へ45度まわす。
左足のかかとを軸にして外側へ180度まわす。
G2:右足のつま先を軸にしてかかとをまわし、右膝を内側に入れ、左足を交差させる。
上体は準備姿勢から見て後ろを向く。
G3:右手を開きながら、右方向へ手のひらを押し出し立掌にする。
左手は空拳にして肘を引く。顔は左肘の後方を向く。
G4:準備姿勢にもどる。
G5~G8:G1~G4の動作を左右逆にして繰り返す。
※G1~G8は音楽号令1~8という意味
〇動作中の感覚
・四肢関節(手首・肘・股関節・膝・足首)に心地良い痛み(酸脹感)
【動作のポイント・注意点】
・肩の力を抜く。
・手を伸ばす方向を注意する。
・G3&G7のときは準備姿勢のときと同じ左右方向に腕をのばす。
・足を交差させるときも身体の軸を失わないようにする。
【適応症】
・四肢関節の痛み
・首、肩、腰、脚のだるさ&痛み
【教室での取り組み】
①(4-2)の動作確認(脚の動き・前後回転時・準備姿勢にもどる)の3分割で確認
② 7秒下げ、止める、上げる馬歩のあとに(4-2)の変化を確認
③ 足指・足首回し、セルフ脚マッサージのあとに(4-2)の変化を確認
④(6-2)按摩胸腹をしたあとに(4-2)の変化を確認
〇取り組みの意図
・①は動作を3分割にして行うことで、自分がどこで動きが分からなくなるか、または止まってしまうかを確認してもらうために行いました。
・②は馬歩をゆっくり行い、脚の安定性や筋力が高まることで(4-2)の動作がどのように変化するかを確認しました。
・③は脚の柔軟性が高まることで(4-2)の質がどのように変わるかを確認する。
・④は按摩胸腹によって腹部緊張が緩むことで(4-2)の動きがどのような変化が出るかを確認しました。
〇まとめ
今回の教室は参加者の中に“ぎっくり腰”になったばかりの方がいました。
痛みのあるときは、痛みを我慢して行うのではなく痛みが出ない動きを探しながら行うことが基本です。
そのことと(4-2)が複雑な動作ということもあり、今回の教室はゆっくりと進めて行きました。
やりづらい動作ほど一度に覚えようとせずに、ゆっくりと焦らずに行うことが動作を覚えるための早道だと思います。