2020年1月26日（日）
○先日、来院して下さった80代の女性との施術中の会話です。
女性：「この前の治療のあとに買い物をして、いつもは買ったものをリュックに入れて帰るのに調子が良かったので左手で持って帰ったんです。」
私：「えっ！大丈夫でしたか？」
女性：「大丈夫じゃなかったんです。」
私：「どこか痛くなりましたか？」
女性：「2日ばかり、左肩が痛かったです。」
「でも、3日目以降から徐々に良くなり、今は痛みはありません。」
私：「回復して良かったです。」
「はり施術のあとに調子が良くなり、いつもしないことをしてしまい症状を悪化させてしまう人は今までに何人も見ています。」
「普段はできないことも『はり施術』のあとはできたりするのですが、あとが大変になることが多いです。」
○そういった内容の会話は施術を受けに来た方とはときどきするのですが、そのたび思い出すエピソードがあります。
7、8年前の話ですが、自営業をされている50代男性の方が「仕事のあとに帳簿を付けていると腰が痛くなり30分も座っていられないのです。」とのことで来院されたときのお話しです。
この方は以前から腰痛・膝関節痛などでその時々に『はり施術』を受けに来て下さる方で『はり施術』には慣れている方です。
1回目の施術で術後が良好（痛みの消失や軽減が診られたき）だったので「痛みが残っているようでしたら、近いうちにまた来て下さい。」ということでお帰りになったのですが、翌日に電話があり翌日も来院されました。
翌日の来院のときに腰痛が悪化していたので「昨日は何かしましたか？」とお尋ねしたところ「実は昨日の夜に帳簿を付けて座っていても、全然痛くならないので8時間掛けて帳簿を終わらせたら、今朝は腰が痛くて起きられませんでした。」とのことでした。
普段は30分も座れなかったのにずっと座れたので調子に乗って全部やってしまったとのことでした。
「『はり施術』をしたあとに痛みがなくなっても、それは痛みが取れているだけで治っているわけではないのです。普段と同じように過ごし回復の様子を診ながら帳簿は少しづつやった方が良かったですね。」と説明をしました。
そのあと3，4日に1回のペースで5回ほど来院して頂いて回復はしました。
30分も座っていられなっかた人が8時間も作業ができたということで痛くしてしまったというケースは極端なケースだと思いますが、『はり施術』のあとに普段しないことをしてしまったために痛みを再発してしまうケースは本当に何回も見ています。
最低でも『翌日の朝起きたときの痛みの様子を伺うこと』をして頂けると施術をする側としては助かります。
『はり施術』のあとに調子が良くても『いつも以上のこと』『いつもと違うこと』をしてしまうと悪化してしまう可能性があるということは覚えておいてて頂ければと思います。
『いつもと同じように過ごすこと』が大切です。
本間鍼灸院
※当院ではいつもしているからといって、施術を受けた日の『飲酒』と『長風呂』は禁止とさせてもらっています。
気分が良いと『飲酒』も『長風呂』もしたくなりますが、回復のために我慢して下さい。m(_ _)m
